第3日目:メインイベント@お茶の旅

この日は「お茶三昧」を予定している。
移動距離も多いし、口を動かすのも多い日になりそうだ。
天候は小雨。降ったり止んだりしているようだが、傘は必要なようだ。

ホテルを8時前に出て、MRT善導寺駅の近くにある「阜杭豆漿」で朝ごはんを食べに行くことにした。
このお店は、私がよく出入している茶飲み友達たまさんの掲示板で知り合ったまうさんに教えてもらったのだ。
台湾名物の豆漿は「是非食っとかないと!」と思っていたので、ありがたい情報だった。
ちなみに豆漿とは、豆乳のこと。台湾では朝食としてメジャーな食べ物である。
私たちが泊まっていたホテルから、阜杭豆漿までは1km足らずだったので、テクテクと歩いていった。
阜杭豆漿は駅前の華山市場というビルの2階にある。
階段を上ると、他の店は閉まっているのに1つだけ行列のできている店があった。
その店こそ阜杭豆漿である。
日本人旅行客らしきグループを1組だけ見かけたが、他はみんな台湾人みたいだ。
列が2列あったので、「どっちかなー」と思いながら短い方の列に並んでいると、その列はテイクアウト用の列だった。
あわててイートインの列に並びなおし、メニューを見ながら注文するものをメモに書いた。豆漿で朝ごはん。ウマかった。
頼んだのは甜豆漿(写真手前の器)、鹹豆漿(奥の器)、葱油餅(長方形のパン)、甜胡麻餅(だったかな、名前忘れた。丸い胡麻付のパン)の4点。全部で80元くらいだったような。
とにかく100元渡しておつりが来た。
甜豆漿は温かい豆乳に砂糖を入れただけのもの。
でも大豆の味が強く感じて、「豆腐にしたいよ、これ!」とか思った。
一方鹹豆漿は豆乳に油条(揚げパンみたいなもの)とネギが入っていて、ダシと塩で味付けしている。
塩の精製がゆるいのか、にがりが入っているからなのか、おぼろ豆腐のようにソフトに固まっていて美味しかった。
ここは絶対鹹豆漿がオススメ。ちなみにパンはどちらも美味しかった。

阜杭豆漿で朝食を済ませ、徒歩で来来シェラトンの地下、「茗泉堂」へ。
店に着くと、日本人観光客グループが茶器を選んでいた。
ざっと店内を見てみたが、ホテルの地下という立地条件もあってか、全体的に値が張るものばかり。
大量生産の茶器も、日本で買うよりほんの少し安い程度だった。
確かに作家者の茶器なんかはすばらしいのが置いてあるのだが、とんでもなく高いので手が出ない。
結局ここでは何も買わなかった。

続いては、MRT南港線に乗り、忠孝復興駅で下車。
向かう先は福華大飯店の「奇古堂」である。オリジナル携帯茶器セット。杯組が薄口でグー。
この店はオーナーの沈先生の話が面白いらしいのだが、残念ながらこの日はご不在だった。
どうやら日本に行っているらしい。(入れ違い、残念!)
そのかわり日本人の女性店員さんが応対してくれた。
凍頂(2種類)と奇來山を試飲させてもらった。
その試飲した杯組がいたく気に入ってしまい、購入することにしたが、沈先生が考えたオリジナルの携帯用セット(例の杯組も付いている)が欲しくなって、5人用のセットを購入した。奇古堂オリジナルの茶壷。これでも大きいサイズだけど、手持ちの茶壷(左)と比較すると玩具みたいなかわいらしさ。
これでドコでも中国茶が楽しめるって次第である。
あと高いなと思いつつ、凍頂烏龍('02年春茶)を100g(1,000元也。うわーたかー。)を購入した。
ふと時計を見ると12時を回っていた。
朝食が結構ボリュームがあったし、お茶も結構飲んだので、お腹は全然空いていない。
福華大飯店を出て、建国市場に向かった。

建国市場は高速道路の高架下で土日に開催されるホリデーマーケットだ。
北側の玉市から攻めて、南の花市に下って行くことにした。
玉市に行くと、それはもうヒスイが沢山!なのだが、どうも売っている場所が場所だけに全部まがい物に見えてくる。
値段を表記しているお店もあまり無いので、どうにも買う気が起こらず、花市へ。
花市では本当に買って帰りたいくらい、花やら観葉植物が安かった。
(でも植物検疫があるから買っても持って帰れない)
花市で、茶壷を置く台とか飾り棚を見つけて買いたくなったのだが、現在の我が家の状態が飾り棚を置くスペースはおろか、茶壷を飾るスペースも無いという状態なので、今回は断念。
しばらく花市を見ていると、夫から昼ごはんにしようよとのリクエスト。
ちょうど信義路まで来たので、大安森林公園の脇をずっと歩いて永康街まで行くことにした。

永康街といえば鼎泰豊が有名であるが、順番を待っている人がわんさかいる脇を抜けて、永康刃削麺へ刃削麺を食べに行った。
刃削麺とは、その名のとおり小麦粉を練ったもの塊を菜切包丁みたいな刃で、沸騰した湯の中に削り落として湯がく麺である。
ここでは牛肉麺とノーマルな刃削麺をオーダーした。
麺が太いのできしめん感覚である。
牛肉麺は八角がすごく効いているので、好き嫌いが分かれそう。
二つとも大を頼んでしまったが、この後お茶をして、カキ氷を食べる予定だったので一つは小でも良かったかもしれない。

お腹がいっぱいになった所で、すぐ近くにある「回留」でお茶。
永康の公園のすぐ脇にあるお店は、窓から緑が見えて雰囲気はすごくいい。
店内のインテリアもセンスが良かった。
メニューを渡されて、鉄観音をオーダーした。
しかし、オーダーが一人150元以上でないとだめらしいので、スコーンも併せて注文した。
周りのお客を見てみると、工夫茶器で飲んでいる人がいたので、我々にも工夫茶でサーブされるかと思ったら、運ばれてきた茶器は非常に見慣れた茶器だった。
がっくし。茶器がもろ日本風。スコーンの下の皿はブルーベリージャム。
何でだろうと思って、カフェメニューを見せてもらうと、この店では「どのスタイルでお茶を愉しむか」というのが選択できるらしい。
同じお茶を愉しむのでも、工夫茶が一番高くつく(お湯代が必要になる)ので私はこのスタイルでも別に良かったのだが、夫はちょっと不機嫌そうだった。
実際、私たちは食事メニュー(ドリンクメニュー付き)を渡されただけで、お茶スタイル選択が載っているカフェメニューが渡されなかったので、しばらく店の方針がわからずチンプンカンプンだったのだ。
でも、お茶もスコーンも美味しかった。

回留でしばらくのんびりして、続いてはカキ氷で有名な「冰館」へ。
ここは夏場は行列必死の店らしいけど、この日は小雨が降ったり止んだりの肌寒い天気だったので、さすがに行列は無い。
といえども、店の前のテーブルはお客でいっぱいだった。
この店の名物のマンゴーカキ氷は、冬場はマンゴーが収穫できないためお休みである。新鮮草苺牛[女乃]泡泡冰。寒かったけど、激ウマ!
が、しかし、代わりにイチゴどっさりのカキ氷があるのだ。
店の前でメニューの番号を言って、オーダーすると、既にカキ氷と苺トッピングはできているらしく、練乳と苺シャーベットを乗せて渡してくれた。
空いている席に座り、夫と向き合って「寒いー。」といいながらカキ氷をつつく。
カキ氷の氷が昨日夜市で食べた雪綿冰でなかったのが、ちと残念。
隣に座っていた台湾人カップルは、苺だけ先に食べて、カキ氷は残していた。
「残すんだったら食うなー。」といつでも食べに来れる人たちへの僻みの心の叫びが、つい。

イチゴカキ氷を堪能したところで、タクシーに乗って、再び忠孝復興駅に戻る。
忠孝復興駅近くの「和昌茶荘」で阜杭豆漿のことを教えてくれたまうさんと待ち合わせしているのだ。
和昌茶荘に着いて中に入ると、まうさんらしき人の姿は見当たらない。
店の人に促されて、テーブルに着くと、お茶を勧められた。
その時、店の外にまうさん発見。
店の外に出て、ご挨拶。
断っておくが、まうさんは決して台湾在住の方ではない。
偶然に同じ日に台湾に渡り、1日違いで日本に戻ってくるとのことだったので、台湾旅行ベテランであるまうさんにお会いし、一緒に夕ご飯を食べがてら、木柵地区のお茶屋さんを案内してもらうことにしたのだ。
和昌茶荘で買い物しても良かったのだが、これから木柵のお茶屋さんでお茶をしこたま買い込んでしまうかもしれないので、今回の旅行ではやめにした。

まうさんに「お土産ー。」と李製餅家のパイナップルケーキ(鳳梨酥)と牛舌餅という宜蘭県名産のお菓子をもらった。
李製餅家のパイナップルケーキは店がホテルの近くだったし、美味いと評判だったので知っていた。(しかも前日に1個づつバラ買いして試食済み、でも美味しいので嬉しかった。感謝。)
牛舌餅は見た目地味なお菓子(せっかく買ってきてくれたのにこんな言い方してごめんなさい)なのだが、日本に戻ってから食べてみると、パリパリ感と素朴な甘さが絶妙なハーモニーを奏でるナイスお菓子なのだった。
次回台湾に行く時には絶対お土産に持って帰ろうと決意。

忠孝復興駅からMRT木柵線に乗って、木柵駅に着き、そこからタクシーでお茶屋さんを目指す。
まずは1件目「鴻智茶荘」へ。
ここでは全く日本語も英語も通じない。
まうさんはお店に着いて、挨拶をするなりメモを取り出し、筆談開始。
早速鉄観音から試飲させてもらうことにした。
この店のご主人は、多めの茶葉をザバッと入れて、お湯を注いで淹れてくれる。
なので2,3種類飲んだ頃にはお茶にほろ酔いしていた。
特に包種茶の試飲をさせてもらっているときは、ちょっとハイだったかもしれない。
(ちなみにこの包種茶は後味がめちゃくちゃ甘かった。でも次に行くお店のほうが包種茶は良いとのまうさん情報に従い、ここでは買わず。)
ここの店では、鉄観音の2002年冬茶の入賞品をまうさんが1斤買ったので、それを100g分けてもらうことにし、他には阿里山高山茶を150g購入した。
鴻智茶荘で次に行く「張協興茶行」への行き方を聞いて、お店を出た。
大通りに出るまで、お店の方が送ってくれた。
鴻智茶荘はすごくアットホームなお店だ。
今度来るときまでもうちょっと台湾語を勉強して、ちゃんとコミュニケーションしたいと思った。

徒歩で10分くらい歩くと、政治大学の前にある「張協興茶行」にたどり着いた。
お店に入ると雑然とした店内に一瞬ひるんでしまった。
とにかく片付いていない店である。
A型の私としてはカウンターの上を思わず片付け始めそうになってしまった。
でも、売っているお茶は絶品。店構えで判断しちゃいけないと反省。
最初は店主がいなかったのだが、しばらくして店主が戻ってくると、まうさんは「陳年鉄観音ある?」とご主人に聞いた。
うつむいて「うーん」と唸るご主人。
すかさずまうさんが「有(ヨウ)?有?有?有?」とご主人にたたみかけ、ついにご主人は「・・・・・有。」
希少な陳年鉄観音なので、一見の客には絶対に売ってくれないだろう、というわけで、お茶屋さんと仲良しのまうさんにまたもや感謝。
この店では陳年鉄観音75g、波羅蜜(パイナップルみたいな香りのお茶)75g、文山包種茶150gを購入。

張協興茶行を出て、今度はタクシーに乗ってクネクネの山道を登り、猫空の茶藝館を目指した。
着いたのは縁續縁。造りが結構派手な茶藝館だ。
しかし、店内に入ってもっとびっくり。茶葉料理の数々
店内には池があり、ガラス張りの床の下で鯉が泳いでいたり、テーマーパークみたいな茶藝館で面白い。
私たちは更に上の階に上がって食事をすることにした。
上の階はテラスになっていて、台北市内の夜景が一望できた。
それはもう美しい夜景だった。
雨が降っていたら、この夜景は見れなかったことだろう。(このときはたまたま雨が上がっていた。)
夕食は名物の茶葉料理。
茶葉の天ぷらと地鶏の茶葉炒め、エビの茶油揚げの3品をオーダーした。
特に地鶏の茶葉炒めは最高。鶏の足アップ。グロくてすみません。
地鶏の締まった身は歯ごたえもあるし、何よりもブロイラーでは味わえないコクがある。
でも、鶏の足が出てきた時はびっくりだったけど。
お腹が満足したところで、今度は下の階に降り、店内の池の飛び石を渡って、お茶飲み用の個室に入った。
この池の飛び石は平らではないので、滑って池の中に落ちた人は絶対にいると思う。
お茶(金萓茶)と茶請け(黒瓜子:スイカの種とドライフルーツのグアバ)をオーダーした。
まうさんがここで「茶葉は絶対余ると思うけど、持って帰っていいよ。俺はいらんから。」と一言。
出されたお茶を淹れてみて納得。
全然味も香りもしない。
特にさっきまで美味しいお茶をたらふくお茶屋さんで飲ませてもらったせいもあるだろう。
マイ茶葉を持ち込む人が多い(お店も公認)って言うのも分かる。
ここでは雰囲気を愉しむのだなと納得。
茶藝館にタクシーを22時に呼んでもらっていたのだが、それまで沢山おしゃべりをして、お茶を飲んだ。
茶藝館を出て、3人でタクシーに乗り込んだが、このタクシー、運転が結構荒っぽかった。
クネクネの山道で雨が降っているというのにスピードを全然落とさずに走られて、頭文字Dの世界を味わうことができましたとも。
私と夫は後部座席に座っていたからまだマシだったけれど、助手席に座っていたまうさんには結構なスリルだったのではなかろうか。
(ちなみに台湾は右側走行なので、センターラインの無い道路ですれ違う時はぶつかりそうで怖い。)
動物園駅からMRTに乗って、台北駅でまうさんと握手でお別れし、ホテルへ戻った。

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