5日目(2003年12月30日)

今朝の目覚めは快適。
ホテルで朝食を摂って、出かける準備をした。
朝食に付いていたフルーツの盛り合わせのグァバが、台北で食べた物よりもずっと甘くて美味しかった。
やっぱり南に来るほどフルーツも美味しいのか。

パッキングを済ませ、ホテルをチェックアウト。
しかし、すぐに移動するのではなく、台南の海側にある安平という街に行くことにしていたので、フロントに荷物を預けた。
ホテルを出て、タクシーで安平を目指す。

安平に着いて、まずは天上聖母が祀られているという廟を見学。
学校指定のジャージを着た中学生くらいの子供たちも見学に来ていた。色鮮やかな装飾品が青い空に映える
台湾の寺廟は色鮮やかな装飾が施されていて、日本のお寺とは全く正反対なイメージである。
すごく天気が良くて雲ひとつない青空をバックに、屋根の装飾が青空に負けないくらい鮮やかに存在感を示していた。
中に入ると天上聖母のほかにもさまざまな神像が祀られていた。
特段拝拝(パイパイ:拝むこと)する気はないので、神像や廟の中の柱や壁の細工などを鑑賞。
(もちろん他に拝拝する人がいなかったからできた。もし他に人がいたら拝拝の邪魔になるようなことは止めましょう。フラッシュ撮影や大声で話をするのはマナー違反です。)
そのうち、数人のおじさんが長い赤い布を持ってきて、神像に掛けはじめた。
「何が始まるんだろう?」と思っていたら、神像がすべて赤い布で覆われた時に、柱や梁の埃を払い始めた。
どうやら掃除タイムの始まりだったらしい。

そして、安平古堡を外から眺めて(入るとお金取られるので。)、そのあと安平の老街、「延平街」へ。
ここは建物も道も赤レンガ造りで、すごく雰囲気のある老街だ。
通りを歩いていると、今度は幼稚園くらいの子供たちがお散歩(若しくは遠足)に来ていた。
延平街には蜜餞のお店がたくさんある。
ただし「蜜餞」と看板に掲げていても、単なる駄菓子屋さんだったりするお店がほとんどなのだが。
そんな中、本当に蜜餞(ドライフルーツ)を取り扱うお店があった。
その店は「林永泰興蜜餞」というお店で、延平街のレトロな町並みにマッチしたこれまた雰囲気のあるお店である。
店の前に来て、はたと気が付いた。レトロな店構えが延平路の老街の雰囲気にマッチング。
「この店は、私が中国茶にのめり込んだきっかけとも言える雑誌、VISIO MONOで紹介されていた蜜餞屋だ!」
実はVISIO MONOで中国茶の特集をしていた号で紹介されており、かつては「台湾に行くことがあれば行って見たいな〜。」と思っていた店だったのだ。
しかし、最近はそんなことは全然忘れており、ノーチェックだったのだが、今回まうさんに「蜜餞のお店があるよ」と連れてきてもらうなんて、こんな形で訪れる日が来ようとは想いもよらなかった。
お店の中に入ると、色んな蜜餞を試食させてくれた。
どれもナカナカ美味しい。
ここでは梅の蜜餞を2種類購入。
隣にも蜜餞屋があって、そこではパイナップルと苺の蜜餞を買った。

その後、安平の名物である「蝦巻」を食べに「周氏蝦巻」へ。
蝦巻はエビとネギを豚の薄い脂皮で巻いて揚げた食べ物。さくさくな蝦巻
カラッと揚がった衣のさくさく感と甘味のあるエビのプリッとした食感が良くて、多分ビールがあればサイコーなのかも。
「周氏蝦巻」を出た後は、通りのはす向かいにある「安平蝦餅専家」というエビの揚げせんべいのお店で蝦せんべいを購入。
一袋80元なのだが、3袋で買うと200元だったので、まうさんの分もまとめて購入。
おまけに小さい袋に入っているエビせんも人数分くれた。
ここのエビせんはサクサクで、エビの風味があって美味しい。
これまたビールのおつまみに良いお土産だと思うのだが、気をつけて持ち運ばないと持って帰るまでに間違いなく粉々になっているという、ちょっぴり危険をはらんだお土産である。

お土産も買ったので、タクシーに乗って昼ごはんを食べに行くことにした。
場所は昨夜は閉まっていた「阿霞飯店」である。
少し時間が早かったので、お店に入ると私たちのほかにお客はいなかった。
席に通されて、早速注文。
まずは蟹おこわは絶対にはずせない。
他に2,3品頼んで料理が来るのを待つ。
さっき安平で食ったばかりだろ!?とのお声もあるかとは思うが、さっき食べた蝦巻は一人1本ずつである。
先ず最初におこわ以外の料理が運ばれてきたので、それをつまむ。
どれもナカナカ美味しかった。
そしていよいよおこわの登場!このミソが!この卵が!!!もうたまらんっ!
私たちの目の前に現れた蟹おこわは、「いったい何匹の蟹を使っているの?」と思うくらいに蟹で埋め尽くされた皿だった。
しかもその蟹、ミソも卵もみっちり入っていて、とても甘くて濃厚で美味しい。
蟹で見えなくなっていたが、下に隠れていたおこわも美味しい。
そのままでも十分イケるし、ほぐした蟹の身やミソ、卵と一緒に食べるとより一層風味を増す。
最後にデザートのお汁粉までいただいて、大満足。

ホテルに荷物を取りに戻り、鉄道で高雄に向かって出発。
台南はすごく気に入ってしまった。
今回行きたかったけど行けなかったお店もあるし、また是非行きたい街だ。

電車に揺られて約1時間、高雄に到着。
地図上では台南とそんなに離れてはいないのだが、断然こちらの方が暖かい。
というか長袖では暑い位だ。
なのに現地の人はセーターを着ていたり、ブーツを履いてたりする。
まず駅前にあったパソコンショップのたくさん入ったビルに行って、SDメモリーカードを購入。
台南で既にメモリーをフルに使ってしまい、携帯電話のSDメモリーカードを使用していたのだが、これは8MBしかないので、これもいっぱいになるのは時間の問題である。
というわけで、高雄で購入するに至ったのだが、思ったより安くはなかった。
無事にメモリを買って、今度は宿探しである。
ガイドブックに載っていた、駅に近い「凱得來大飯店」というホテルに到着し、部屋が空いているかどうか確認、空いており部屋もきれいだったのでそこに泊まることに決めた。
今度のホテルは昨日泊まったホテルと同じグループのホテルだったようで、カウンターには昨日泊まったホテルの名刺が置いていた。

ホテルに荷物を置き、早速高雄の街を散策することにした。
今日はまうさんは高雄で行きたいお茶屋さんがあるということで、昼間は別行動、夕食を一緒に食べる約束をした。
私たちは龍虎塔がある「蓮池潭風景区」に行くことにした。
蓮池潭までは駅前からバスが出ているので、駅前に向かう。
バス停のあるところに切符売り場があったので、バスの切符を買って、バスを待った。
すると割とすぐに「蓮池潭」と書かれたバスがやってきた。
「ラッキー」と思って乗り込み、5分ほど進んだころであろうか、夫が「あのさぁ、このバスって蓮池潭と逆のほうに向かってる気がするんだけど。」と言い出した。
ええええ〜っ?でもバスの行き先にはちゃんと蓮池潭って書いてあったのに・・・・。
ヘタに変なところで降りて、うろうろするよりはちゃんと地理的にわかる場所で降りたほうがいいのでそのままバスに揺られること十数分。
バスが到着したのは「高雄空港」だった。(高雄空港は高雄の駅前よりも南。そして蓮池潭は高雄の駅よりも北。)
それからバスはそのまま南下し、終点に到着した。
仕方なくここでいったん下車し、また折り返しのバスを待った。
蓮池潭に行くのは時間的に厳しくなってしまったので、今日は旗津風景区に行ってみることにした。
再びバスに乗り込み、来た道を戻る。
しばらく経ってから適当なバス停で下車し、そこからタクシーに乗り換えた。
しかし乗ったタクシーの運ちゃんが全然地図が読めない人で、道は間違えるし最悪だった。
しかも降りるときはメーターどおりの値段を要求してくるので、夫はそれよりも少ない金額を渡し、それでも「足りない」という運ちゃんに向かって、「だって道間違えたでしょ!」と日本語で言い放ってタクシーを降りていた。
(なかなか強気である)

旗津風景区までは、渡船が出ているのでそれに乗って行く。渡船はこんな感じ。通勤通学用にも使われている。
その渡船はバイクも乗れるようになっていて、庶民の足となっている公共交通機関である。
ちなみに料金は片道10元、10分間ほどのクルーズである。
旗津站に到着した時は、日が西に傾いていた。
そのまま海までの通りを歩いて、どんな店があるのか眺める。
やはり海に近いので海鮮料理の店が多い。
海沿いの道路を渡ると、公園があった。
旗津の船着場その公園を抜けると広い砂浜とまっすぐな水平線が眼前に現れた。
そして大きな太陽が水平線にどんどん近づき、あたりはどんどん夕焼け色に染まっていく。
砂浜に腰を下ろし、南の国の太陽が沈んでいく様を目に焼き付ける。
波打つ音に混じって、夕陽を見に来た人の声が聞こえる。
遠くの方には大きな船が何隻も見えた。
太陽が沈む光景は、和歌山の実家にいた時には何度も目にし、一日の当たり前の光景だった。
腰を落ち着けて眺めたのなんて本当に十何年ぶりだろうか。
この場所では毎日のように繰り返されている光景なのに、なんだか懐かしい気持ちになって感動した。
淡水で眺めた夕陽は少し不満だったが、ここで夕陽を見たことで満足した。
高雄の夕陽(その1) 高雄の夕陽(その2) 高雄の夕陽(その3)
夕陽は完全に水平線の下に隠れ、私たちは砂浜に降ろしていた腰を上げた。

セミエビ〜。それから、近くの海鮮関係のお店を眺めつつ散策していたのだが、「せっかくだから何か食べていこうよ。」という話になり、「冠州海鮮餐廳」で伊勢海老とセミエビを食べることにした。
で、調理法を聞かれたのだが、表現の仕方がいまいち解らなかったので、「旅の指差し会話帳」に頼り、無事にオーダーすることができた。イセエビ〜。
伊勢海老は頭の部分を味噌汁にしてもらい、胴を塩焼に、セミエビは塩焼きにしてもらった。
伊勢海老の味噌汁は少し台湾ナイズされた味かと思いきや、本当に味噌汁だった。
でも味噌が白味噌でなんだか関西風味な味付けで、ここでも懐かしさが。
豆腐とかネギとかちゃんと入ってる。塩焼きはエビの身が新鮮でプリプリで、甘くて美味。
だけど伊勢海老よりもセミエビのほうが甘味が強くて本当に美味しかった。
特にミソの甘さと言ったら・・・。
これだったら伊勢海老やめて、セミエビを3匹とかでも良かったかも。
新鮮なシーフードを堪能し、ホテルに戻るために渡船に乗る。焼きセミエビ。身が甘くてたまりません。
海の上から望む高雄の夜景はとても美しかった。

ホテルに戻るためにバス乗場に向かう。
行きはタクシーで来たので、いまいちバス停の場所が解らない。
そこでジュース屋さんのおばさんに声を掛け、場所を聞いた。
そしてバス停の前でバスを待っていたが、すぐバスは来ないっぽい。
バス停のすぐ近くにさっきバス停の場所を聞いたのとは違うジュース屋さんがあったので、バナナジュースを頼んだ。
ジュースは美味しかったけど、さっきのお店で買ってげれば良かったかなーと反省。
ジュースを飲み終えてしばらく待っているとバスがやってきた。
バスに揺られること10分余り、ホテルの近くでバスを降り、ホテルに戻った。

ホテルに到着すると、まうさんから電話があったようで「お茶屋さんにいるので電話して欲しい」との伝言をフロントから預かった。
せっかく携帯電話を借りたのだが、お互い充電をするのをすっかり忘れており、今日連絡を取ろうと思ったらバッテリーが切れてしまったのだ。
お茶屋さんに電話をしてまうさんと連絡を取り、8時半にホテルで待ち合わせをして、そこから夜市に行こうという話になった。
お茶屋さんから戻ってきたまうさんは、大収穫だったようでホクホク顔だった。
中でも作家物でお茶屋さんで養壷された茶壷は、羨ましくなるくらい良い茶壷だった。
そして出かける用意をして、ホテルを出た。

夜市に行く前に「せっかく高雄まで来たんだから、この本に載ってる小籠包を食べに行こうよ。」と夫が提案した。
「この本」とは「無敵の台湾」である。
そこに紹介されている屋台の小籠包が激ウマらしいのだ。
早速タクシーを飛ばして、食べに行く。
「この辺かな?」と思われるあたりで降ろしてもらい、人に道を聞いたりして小籠包屋さんを探す。
そしてようやく「この場所だ!」と思われる場所にたどり着いたのだが、屋台が無い。
愕然とする4人。
「今日は休みだったのかなー。」
気を落としたが、屋台がある場所の隣の建物に「小籠湯包」と看板が書かれていたので、「しょうがないからここで小籠包を食べよう」という話になった。
そして店内に入り、席に着こうとしたその時、目に入ったのは壁に貼られた「無敵の台湾」で紹介されていたお店のページのコピーだった。小籠包をせっせと作る老板。
「あの屋台は、お店を構えたのね!!!!」
一気にハイテンションになる4人。
とりあえず2籠をオーダー。
ここで我々は至福のひと時を味わうことになった。
とにかくウマイんである!
アツアツの小籠包は、皮は薄く、でもスープが流れ出さない強度で、中にたっぷり入ったスープは肉の旨味が凝縮され、肉餡の量は多すぎず少なすぎず、すべてのバランスが整っていて本当に「ウマイ!」の一言なのである。これが無敵の小籠包。とにかくウマイっ!
もちろん千切り生姜も細くてグッド。
あっという間に2籠は無くなり、追加でもう一籠持ってきてもらった。
その籠は最初のものよりももっとアツアツで、本当に美味!美味!美味!!!
私が今まで食べた小籠包の中でナンバーワンだ。
「この小籠包を食べるために、高雄に行く!」と言っても過言ではない位に美味いんである。
4人とも非常に満足して店を出た。

そのあと、まうさんが前に行ったことのあるお菓子屋さんで「木綿酥」というのを買って、タクシーに乗る。
これから夜市である。
高雄といえば「六合二路夜市」が有名だが、六合二路夜市の近くにもう一つ夜市があるらしい。
で、そのもう一つの夜市に先ず最初に行きたかったのだが、タクシーの運ちゃんのうまく伝わらず六合二路夜市の方に(しかももう一つの夜市と遠い端の方)で降ろされた。
仕方がないので六合二路夜市を先に見ることにした。
夜市でまうさんはナゼか寿司を食べていた。(でも美味しかったらしい)夜市ではペットも売っていたりする。
苺牛乳を飲んだり、胡椒餅を食べたり、夜市を満喫。
娘は台湾で何が気に入ったかというと、夜市らしい。
屋台がたくさん出ていてお祭り気分なのだろう。
もう一つの夜市は六合二路夜市のすぐ近くで、衣料品の店が多かった。
しかしそこにたどり着いた時は11時を回っていたので、店じまいする店が殆どだった。
しかしまうさんは、ここでも龍の絵がプリントされたステキ服をゲットしていた。

一通り夜市も見たので、ホテルに戻る。
明日はまうさんと別れて、私たちは台北に戻る日だ。

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